REITバリ下がりですが皆さん息してますか?僕AMは投資家OniyomeにAM更迭されそうですが何か?
さて、皆さまお元気ですか、って元気な訳ないですね。
コロナで始まって、諸々イベント事も中止になって観光業や運輸関連はぐちゃぐちゃで多分結構ヤバイ。BlackSwanがウィルスって、予想してなかった奴は居たかも知れないけど、マトモもにリスクにカウントしてたのっていたのかな。結果論だけど。
さて、昨日今日の株価ダダ下がりでREITの投資口価格も下がりまくりました。先般から最早ヤバイやばみすたん、と言われていたホテル系は既に下がっていましたし、リテール系は"密林効果"でお先行き暗かったのでいち早く下げていましたね。
JHRって、ちょっと前まで9万円あったんだぜ、INVは6万だぜ?。
嘘みたいだろ?
半値だぜ?嘘だと言ってよバーニィ。
サンダースの方は嫌だよ?
さて、本日の各REITセクター毎の下落率(12日⇒13日の下落率、平均)
総合型・複合型:▲11.7%
(NMH▲12.2%、UUR▲16.2%、Orix▲12.9%、大和H▲5.4%、プレミア▲14.5%他)
オフィス中心 :▲11.4%
(NBF▲6.4%、JRE▲8.6%、NRT▲15.6%、インベ▲13.6%、ケネオフィス▲11.1%他)
レジデンシャル:▲ 9.7%
(ADR▲13.2%、ケネレジ▲9.0%、コンフォ▲10.8%、アコモ▲6.2%、日賃住▲11.4%他)
リテール :▲13.7%
(日リテ▲15.6%、フロンティア▲13.6%、ケネ商▲15.6%、イオン▲10.9%他)
ロジスティクス:▲10.2%
(日ロジ▲7.5%、GLP▲12.5%、産業▲4.0%、ラサール▲5.4%他)
ホテル :▲13.3%
(JHR▲14.1%、INV▲9.5%、大江戸▲12.5%、星野▲11.5%、いちごH▲18.6%他)
全平均 :▲11.7%
<個別の分析と言う名の感想>
- 商業系はリテールファンドとケネ商がきつい。リテールについては複数筋からテナントの減賃要請があったとの話を聞く。立地は良い分、多分入ってるテナントの賃料が高く、物販・飲食両方のテナントがやられているのだろう。MCもどうやら商業からはやや距離を置いている感はある(私募ファンドの話)。
- ケネ商については、コンドル先生の話もあるように、ラウンドワンやスポーツクラブと言ったコロナ禍をバチコン大ヒットみたいな所が嫌われているのか。
- ホテルはINVが下がり過ぎて下がり止まったのか。JHRについては所有ホテルについて五輪関連で抑えられているものがあるので、延期・中止リスクが未だ残っているか。いちごHは多分オペレーターリスクか。JHATやリブマックスのクレジットリスクをどう取るか。コロナ自粛が長引くと多分辛い。時間との勝負。
- オフィス系はNBFが老舗の力を見せたか下げ幅を留めている。日本リート。。。頑張って欲しいが当初から言われていた築古リスクをどう見るか。久々の20万台に転落か維持か。いずれにしてもオフィスのBCP対応なりがカギか。インベスコは。。。実力?流石に1万台の投資口価格だとSA vsさくらみたいな再編が起こってもおかしくないでしょ。
- 総合、複合型の下げが目立つ。大和Hは▲5.4%と検討。比較的歴史の浅いヒューリックも1ケタ台の下げ幅で頑張った。がんがれヒューリックドリーム。
- UURが▲16.2%と、いちごHに次ぐワースト。ほか、NMF、Orixが▲12%超の下げ幅。多分築古のオフィス中心が嫌われたか。後は新興系も冴えない。福岡は▲15%と厳し目だったのはホテル商業が割合多いから?
- 物流は堅いと思ってた一方、下げ幅のバラツキが目立つ。産業ファンドの様に、超長期の賃契が結ばれていて玄人好みのアセットがあるものは▲4.0%と限定的。後はラサールは▲5.4%と老舗の実力か。新興系のCRE、伊藤忠、住商系ソシラの下げ幅は▲14~▲12%と深め。今後の成長で打ち返すしかないか。
- 地所ロジ、三井不ロジ、GLPも意外と下げ幅が大きい。何故?これは判らないが、推察で言うと投資家層の違い?青目の保有比率?これは要フォロー。
- レジは強い。やっぱりこうした地合いは強い。去年は賃上げも奏功してレジアセット自体が好調だったし。レジ、アセットとして見ると、あまり面白味のないアセットだけど。。。
- とは言え、レジREITでもアコモ▲6.2%やスターツプロシード▲5.8%の様な例から意外なのはアドレジの▲13.2%とかまで。スターツは頑張った。コンフォリア▲10.8%で利回りも4%半ば位って買いじゃないですか?普通に。ケネレジも5%後半だし。ケネレジ位だと立地もまあまあで賃料も割と高くないと思っているんですけど。あと、サムティは評価分かれると思いますけど築浅だし、affordable marketの賃レジだからこれも投資口価格の手ごろ感からありだと思う。日賃住はスポンサーだけど大和証券になったし何とかなるでしょ。。。
でもまあ、一寸不思議に見えますよね。日経平均が▲6.1%に対してREIT全体で略▲12%下がっている訳です。これはツイッターでも議論が出てましたが、これに対する私の予想としては、REITは普通の株式と違って一般個人が保有する比率が高い事、故にこうした地合いでは狼狽売りを誘いやすい事だと思っていて、これはリーマンの際も同様であったと記憶しています。
一方で、プロ投資家はこの点を理解しているので、レジを中心にCash Flowや価格が維持されやすい、底堅いアセットのポートを中心に買いに行きます。従って、REIT毎の下落率の差異はここで生じるのでしょう。
総合系やオフィス系の下落幅がそこそこ大きかった理由としてはなんでしょうか。その背景としては、従来、好景気を追い風にオフィステナントの賃上げがガンガン進んでCash Flowの改善及び配当の増加につながっていた。然し件のコロナ禍を嚆矢に賃上げは厳しくなり、逆に賃下げ、スタートアップを中心としたテナントの退去・縮小によるCash Flow悪化を織り込んで売られていると考えます。
勿論、これが顕在化するのはもう少し掛る訳で、未だオフィス系のREITの下げはCash Flowの悪化という本質的な課題から巻き起こされるリスクを内包しています。
一方で、この地合いでディフェンシブなのはレジ系でしょう。確かに不景気になれば独り暮らしの人は親元に帰ったり、東京から実家の地方に帰る、より易い南瓜馬車に飛び乗るといったことも考えられますが、高級レジでない限り、人はどっかに住まなければならない訳で、引越にも転居(新しい家を借りる)にもコストが掛るので、それ以外のコストを当面は切り詰めて入居し続けることが期待可能です。ただ、リテナントの際の賃料アップは見込み薄になりますが、暫く目立って悪化するリスクは少ないかと。
あとは、長期的にはやはりこのコロナ禍があってもやっぱり日本はインバウンド観光に頼らざるを得ない訳で、JHRの様なホテルとして確りした物件を持つREITは暫く耐える必要があると思いますが、安値の時に仕込むには良いかもしれません。
さて、ある方から、物件の価値が下がれば、レバを利かせたREITの投資口はその下がった2倍の下げ幅では?という意見がありました。うむ、成るほど、少しStudyしてみましょう。
つまり、こういうことです。
価値が1000の物件があって、エクイティ500、Debt500 で調達しているとする。
その際に物件価値が20%ダウンしたとする。
そうすると、レバ500で不変の場合、EQに見合う物件Value相当は300になる。
つまり、500⇒300だとすると確かにEQの価値は40%ダウンですね、と言う話。
一寸そう思うのも確かにそうかもしれません。しかしここで注意して頂きたいのはこれはCash Flowに依拠したアセットファイナンスであると言う点です。つまり、我々が見るべきは賃料であり、ひいてはNOI、NCFです。そこからCap Rateで割り戻されたものが物件の価値です。
更に考えると、投資口価格の変化(=下落)はAsset Value≒Cash Flowの下落を予知して下げたのか、それとも別の事象に起因して投資口の価格が下落したのか。
このコロナの事象を踏まえると、ホテルや歩合賃料比率が高いリテールはそうかもしれません。しかし、それとは現時点で関係ないオフィス、ましてやレジや物流はここまで下げるのはあまり理由が無い気がします。勿論、不況が深刻化すればレジやロジでも無関係ではいられないでしょう。
投資口の配当はNCFからDebtの利払い、そしてAM報酬を支払った後になりますが、Debt利払いは足許大した金額では無いこと、後はDebtは元本返済は期中に基本的にない(Debtは基本満期一括返済でこの返済すら借り換えが前提になっている、というコーポレートファイナンスにどっぷり浸った銀行員からするとやや奇妙な仕組みに見えますが)ので、AMに報酬を支払ったらそれは略全て投資家の配当に回されます。
つまり、投資家の配当に影響を与える、そしてそれが投資口価格に本質的に影響を与える要素だと考えれば、トップラインである賃料収入の増減、費用増減、借入利払いの増減がキモになります。
ちなみにCap Rateの上昇又は低下は確かに物件価値に大きく影響をもたらしますが、これは実際に物件を売るフェーズになった際、簿価よりも高く売れれるか否か、それによって発生する益又は損、益の場合、配当の増加がもたらすでしょう。ただ、基本的に物件の入れ替えはそこまで積極的に行われる訳では本質的にないので、Capは低い方が望ましいでしょうけど、これのCompressionに依拠したAMは少ないと思います。
さて、長くなりました。つまり、私は以下の結論を述べたいと思います(長いんだよ。。。
①投資口の価値は本質的に個々の物件、そしてポート全体のCash Flowに依拠する
②だからCash Flowの本質的な悪化につながらないのであれば、その投資口価格の下落は歪みであり、一定の期間で解消される(はず)
③一方で、本質的な需要が無くなるようなエリアの物件、即ちド田舎のレオパは死ぬ
④安定的なCash Flowを生むレジREITは長期コア保有に適しているはずである。そしてレジREITが大きく下げており、5%台の利回りならば、買いではないか。
さて、ここからは駄法螺と適当な予想。ではどの程度下がるリスクは未だあるか、あるいはないか。レジについて限定して考えてみる。オフィスは・・・ちょっと賃料のボラティリティが大きいので難しいです。あと、物流もレジと同じ見方は出来るかな。
①賃料は大きく下がらない。ポートフォリオが大きい場合、個別物件の影響が限定的なので、全体でのNCF減少幅は10%程度
②Cap Rateの上昇はリーマン前一番低かったころからリーマン後一番高い状態まで大体80~90bps程度。
では試算。
Cash Flowが全体で100でポートCapが4.0%フラットとする。
この場合のポートのvalueは:100÷4.0%≒2,500となる。
では、賃料が▲10%、Capは4.8%とした場合:90÷4.8%≒1,875
つまり、75%程度。
REIT高値圏から75%ダウンはあると考える。
そうした場合、REITの投資口価格はどこで拾えば大けがをしないで長期的に期中配当を確保しながらCapital Gainも視野に入れることが出来るか?
(以下、暴落前の投資口価格をベースに)
【暴落前】 【75%ダウン】 【本日終値】
アドレジ:340千円 ⇒ 255千円 269千円
コンフォ:350千円 ⇒ 263千円 271千円
ケネレジ:210千円 ⇒ 158千円 144千円
日賃住 :110千円 ⇒ 83千円 81千円
サムティ:110千円 ⇒ 83千円 76千円
アコモ :700千円 ⇒ 525千円 542千円
スターツ:200千円 ⇒ 150千円 162千円
と言う事で、アドレジ、コンフォ、アコモ、スターツは未だ下げる懸念あり。
ケネ、日賃住、サムティは理論上下限を下回った、と。
まあ、愚考です。愚考。投資は自己責任で(笑)。
正直、スポンサーの能力、保有物件の評価(立地、築年等)あるので、超適当Valuationですので、あくまで酒のつまみです。ただ、恐らくいずれも本質的に下値の投資口価格だと考えます。とはいえ、株価が理論値割るなんて素人でも判る話なので、くれぐれも自己責任でお願いします。
もう既に高値で買ってしまった方は、配当をクビを長くして待って、暫く気絶してましょう。
長くなりました。久々の投稿だし。限界ぶろぐだし。
いいよね、もうゴールして良いよね。
AIRってもう20年前なんだね、しにたくなるね。。。